ウインカーリレー改造(LED化対応)

iaw_mania2009-08-15

ウインカーをLED化しますと、その消費電流の少なさから、ウインカーリレーに内蔵された球切れ検知回路が働いて、通常の半分の周期で点滅する、いわゆるハイフラ状態になってしまいます。
今回は、この対策として、純正のウインカーリレーを改造してみました。

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早速リレーをバラしてみますと、電流検知用とおぼしき抵抗体(金属の平板)がプリント版に実装されております。

これが球切れ検知用の電流検出用の抵抗器で、ものの資料によりますと、0.03Ωと非常に小さな抵抗値です。
ウィンカーの電球は前後が各21W、サイドが5Wであったと思うので、点灯時には合計で50W弱を消費するわけですから、この検知抵抗の両端には0.12Vほどの電圧が発生することになります。
仮にここで21Wの球1個が断線したとして、同じくこの検知抵抗の両端には,0.065Vの電圧が発生する計算になります。
ここで、また、ものの資料によると球切れの検知の判定値は0.081Vとありますから、前者は正常、後者は0.081V以下なので球切れと判定することができるわけです。

LED化のメリットのひとつは、消費電力が少なくなることですが、仮に5分の1の10Wになったとして、くだんの抵抗器の両端には、0.025Vしか発生しない計算になり、完全に球切れ確定レベルとなり、結果、球切れ警告のためハイフラ状態になるわけですね。

では、どうすればいいのでしょうか、中学2年の理科のおさらいです。
抵抗器の両端の電圧を球切れレベル以上にUPさせる為には、
オームの法則から、E(電圧)=I(電流)×R(抵抗)なので、E(電圧)を大きくする方法は二つ、一つはI(電流)を大きくする方法、これは、市販品でよく見る、セメント抵抗を並列に入れると言うやり方、これでは、せっかくLEDは低消費電力なのに、抵抗器が無駄な電気を喰うのでLED化のメリットは、半減です。
 もう一つはR(抵抗)を大きくする方法、先に出て来た0.03Ωの代わりに適当な抵抗値の抵抗に換装してやればいいのです。

勿論、後者の方がLED化のメリットをフルに活かせるので、手持ちの適当なセメント抵抗器0.22Ωに換えてみました。


この場合、仮にトータルの消費電力が10Wに下がったとしても、抵抗器の両端には約0.18Vの電圧が発生し、十分に球切れ判定レベルをクリアすることができます。

実際に、LED化した車両で実験してみましたが、思うつぼ、うまく動作しました。